夫が海外勤務を言い渡されたのは娘がまだ1歳のときでした。
夫だけで単身駐在するという選択肢もありました。
しかし私は住み慣れた日本を離れ、家族でアメリカに住むことを選びました。
「駐在妻って羨ましいなあ。」
私もよく言われました。
しかし、決していいことばかりではありません。
キラキラ輝いて見える駐在生活ですが、失うものもありました。
この記事では、約4年の駐在妻生活で失ったものを包み隠さずお伝えします。
そして失ったものから学んだ、私の思いや決意についてもつづっています。
駐在妻って本当に羨ましい?駐在妻が失ったもの・デメリット
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私の駐在妻としての期間は約4年でした。
その間に私が失ったもの・デメリットを挙げると、
・キャリア
・友人
・祖父母と孫との時間
・美意識
です。
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年齢や家族状況によって、人それぞれだと思います。
あくまでも私のケースです。
ひとつずつ、解説しますね。
キャリア
夫の海外駐在を機に、私は新卒で入社した会社を退職しました。
よって、これまで積み重ねてきたキャリアについては失ったといえます。
私は大学卒業後、金融関係の会社に新卒で入社しました。
異動や昇格も経験し、入社して約10年経っていました。
海外勤務を言い渡されたときは、育休中でした。
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駐在妻の友人には、退職せずに休職中の子もいました。
長く休職できる会社もあるようです。
私が勤めていた会社では退職せざるを得ませんでした。
私が退職を決意した理由
なぜ私が10年務め、ある程度の地位を築いた会社を辞める決心をしたのか?
理由は、
・育休中で、自分がもっている仕事がなかった
・会社で定年まで働き続けるビジョンはなかった
・育休後復帰しても、子育てしながら仕事が続けられるか不安があった
・いつかのタイミングで会社は辞めたいと思っていた
などが挙げられます。
私たちの祖父母は遠方に住んでいます。
夫の会社も多忙です。
そのため育休明けの家事・育児のサポート体制の不安が大きかったのです。
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渡米せず仕事復帰しても数年で辞めていた可能性は充分あります。
しかし、家事・育児のサポートをなかなか得られない状況で復帰している方たちも大勢います。
私も復帰してみたかったかなという思いも少しあります。
しかし、駐在妻となり海外で生活したことや、第二子を出産できたこと。
これらには代えられないと思っています。
ただ目下の課題は、次はいつどんな仕事に就けるかになりつつあります。
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新卒で入社した会社は大企業でした。
もうこのような大企業に就職してバリバリ働くことはできないと思うと少し寂しい気もします。
友人
渡米する前、10年務めた会社にはそれなりの人数仲のいい同僚がいました。
しかし、渡米して4年が経過してからもみんなと仲良しか?
というと、そうではありません。
・同期だから
・同じ部署にいたから
というような理由だけでグループができていた方たちとは、疎遠になりました。
渡米する前は、同期・同じ部署の先輩、後輩などと
たまにみんなでご飯にいったり、お茶に行ったりしていました。
私は会社も辞めていますし、駐在中はコロナ禍もありました。
なんとか私たちを繋ぎとめていた共通の部署や同期などといった枠がなくなったのです。
だんだんと連絡などもとらなくなっていきました。
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表面上だけの付き合いのグループもありました。
いいきっかけだったと思います。
もちろん、本当に仲の良い先輩や後輩とは、いまでも繋がっています。
途中帰国のときや、本帰国後も度々会っています。
ある意味、ほんとうに居心地のいい友人だけと繋がっている状態になりました。
SNSなどでも流行りの、友人の断捨離(この言葉はあまり好きではありませんが)ができたような状況です。
私は、友人は多いほうではありません。
数少ない友人と、距離を詰めすぎないよう気を付けながら、心地いい距離で付き合っています。
海外駐在のおかげで、居心地良い友人が誰かを再認識することができました。
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ライフステージが変わることで、友人もかわっていきますよね。
新たに駐在妻の友人もできたので、これからも親友は大切にしたいです。
祖父母と孫との時間
娘が渡米したのは1歳半のときでした。
それから、約4年駐在し、日本に帰国したのは5歳半です。
成長を間近で見てもらえなかった
娘がとくに可愛かったと思うのは、1歳半~2歳くらいでしょうか。
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1歳はやっと歩きはじめ、ウロウロするだけで可愛い時期ですよね。
この時期を、祖父母にみせることはできませんでした。
やっと話せるようになった2歳。
いろいろわかるようになった3歳。
できることが格段に多くなった4歳。
それぞれの段階で、いまの娘を見てほしいという気持ちが親ならあるはずです。
また子ども自身も、やさしいおじいちゃんおばあちゃんとともに過ごす時間。
これは、かけがえのない幸せな時間のはずです。
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自分は祖父母とのいい想い出はあまりありません。
娘にはたくさん想い出をつくってほしいと思っていました。
しかし、これに関しては叶いませんでした。
駐在中に祖父母になにかあるかもしれないという不安
祖父母は奇跡的に、全員元気に生きています。
ただ、皆70を過ぎていました。
駐在中になにかあるかもしれない。
この不安は駐在中、ずっと付きまとっていました。
実は駐在妻の友人で、ご家族の最期に間に合わなかった方がいます。
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日本にいたら、間に合っていただろうと思います。
そう思うと本当に気の毒でなりません。
私たちの場合は幸いなことに、駐在中誰一人欠けることはありませんでした。
本帰国後、次女のお祝いで約5年ぶりに両家で顔を合わせることができました。
これ以上に幸せなことはありませんでした。
駐在中の束の間の祖父母と孫との時間
では駐在中に祖父母と孫は全く会っていないか、といわれるとそうではありません。
・LINE電話
・一時帰国のとき
には、束の間ですが祖父母と孫で一緒の時間を過ごすことができました。
いまはLINE電話で顔を合わせることもできるので、恵まれた時代です。
アメリカの日本に、時差があるということも、子どもは学ぶことができます。
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娘は、アメリカと日本に時差があるということを身をもって体験しました。
会いたいときに会うということ
アメリカの日本の行き来は思った以上に大変です。
それに比べたら日本国内での移動なんて、比べるまでもありません。
会いたいと思ったら、会える距離です。
コロナ禍で私たちは、会いたいのに会えないという悔しい思いをたくさんしました。
だからこれからは、会えるときに会う、会いたいときに会うようにしたい。
小さいころにあまり祖父母に会えなかったぶん、帰国後はたくさん会ってほしい。
たくさん電話もしてほしい。
そう願います。
そしてそれは私も同じです。
友人などと
「今度会おうね。」
と言ってそのままにしがちです。
しかし、会いたいならすぐに会う、会いに行くという行動力が大切だとコロナ禍で学びました。
「いつか」「今度」
はこないかもしれません。
会いたいとき・そして会えるときに色んな人に会いたいと思います。
美意識
日本の方たちって、おしゃれですよね。
男性女性問わず、町を行きかう方々、とてもおしゃれだと感じます。
とくに、都会ならなおさらです。
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日本に帰国すると、日本人のおしゃれ具合にまずびっくりします。
私は駐在生活において、残念ながら美意識、おしゃれ意識は失いました。
理由を分析してみると、アメリカでの生活は
・家にいることが多い
・出かける場所は公園がメイン
・アメリカ人が、スポーティーな恰好の方が多い
・コロナ禍だった
などが挙げられます。
メイク用品に関しても、ほとんど購入せずに済みました。
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アイシャドーは駐在中買い足した記憶がありません。
スポーティーな恰好のアメリカ人
私たちが住んでいた地域柄なのか、アメリカ全土なのか。
そこはわかりませんが、とにかくスポーティーな恰好の方が多いです。
夏はTシャツにスパッツ。
冬はダウンにスパッツ。
そう、私が思うにアメリカはスパッツ大国だと思うんです。
確かにスパッツって動きやすいですよね。
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私もアメリカ人に感化され?何着かスパッツを購入しました。
全体的にみても
・Patagonia
・The North Face
などのアウトドアブランドを着ている方が多いです。
アメリカは日本にくらべ、全体的に健康志向の方が多い印象です。
近所をウォーキングしている方もかなり多いです。
ジムもいたるところにあり、駐車場はいつも車でいっぱいです。
このような背景もあってか、動きやすい恰好の方が多いです。
ただし、私の住んでいたのは郊外。
ダウンタウンにいくと、やはりおしゃれな方々は多くいらっしゃいます。
カナダグースなど高級なお洋服を着ている方も多いです。
美意識も、住んでいる環境によってかなり異なりそうです。
おしゃれな日本人
本帰国して思うのは、こぎれいな方の多さです。
アメリカで公園にいくときは、Tシャツにスパッツで行っていた私。
しかし日本のママさんたちは、
ワンピースやブラウスで公園に行く人もいるんですよね。
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おしゃれなママさんたちをほんとうに尊敬します。
日本に帰ったからには、少しはおしゃれしないとなと思う次第です。
まとめ
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駐在生活において失ったもの・デメリットは、
・キャリア
・友人
・祖父母と孫との時間
・美意識
です。
とりもどせないものもあるけれど、とりもどせるものもあります。
キャリアはまた、子育てが落ち着いたら第二の仕事をもちたい。
友人は、本当に居心地のいい友人たちと今後も付き合っていきたい。
祖父母と孫との時間は、これから無理してでもとりたい。
そして、問題なのは美意識。
すこしでも小ぎれいにして、娘にとって恥ずかしくない母親でありたいと思うのです。
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